第16巻「馳驟の章」では、宋という国を影から支える組織「青蓮寺」を急襲する内容です。
全19巻ですので、クライマックス寸前!!
今回は、味方「梁山泊軍」の暗殺部隊を指揮する公孫勝を紹介します。
<ざっくりあらすじ>
舞台は昔の中国、宋の国。役人の不正等、腐った世の中を正すため、民は世直しを図り「梁山泊軍」を結成。
宋という国を崩壊させるべく、漢たちが立ち上がった物語。
前回は、弓の名手である
16巻では、敵味方の暗殺部隊がぶつかります。
今回は、ここで活躍する梁山泊軍の暗殺部隊「致死軍」のリーダー、
暗殺部隊の頭首:公孫勝
公孫勝は、梁山泊軍の暗殺部隊「致死軍」を結成しました。“死に到しめる軍”として、いわば特殊部隊です。登れないはずの崖を登り、渡れないはずの河を渡ります。
この致死軍のライバルが、「青蓮寺」という敵の暗殺部隊です。宋という国を、影から支えています。NARUTOでいうところの、根の組織が似ているかな(わかる人いる?)。
今回は、これの創設者である
公孫勝の暗闘
公孫勝は、部下である孔亮とともに、互いの部下たちを伴って集合します。太平興国寺の境内にある青蓮寺に奇襲をかけるのです。
近づけるギリギリのところで待機し、機をうかがい、公孫勝が合図をしました。
「孔亮」
公孫勝は、太平興国寺の境内の闇に、低く声をかけた。
「やれ」
返答は、影の動きだった。公孫勝も、太平興国寺の境内に入っていった。孔亮が二百名で突っ込み、それから公孫勝が五十名で奥へ走り込む。
敵の青蓮寺も暗殺部隊です。そこの本拠地を襲うわけですから、1秒たりとも無駄な動きは許されません。退路を確保するための50名を展開させ、公孫勝は最奥にいる袁明の命を狙いに駆けます。
建物内に侵入し、部下を伴い進みます。先を切り分けていき、後ろについて来る部下に敵のすべてをまわします。
公孫勝は、剣に気を籠めた。踏み出し、一度剣を引き、突き出した。そのまま、舞うように躰を回す。横に避けていた男の、腕のあたりをしっかり斬った。頭上から、斬り降ろす。
同時に、もうひとりが打ちかかってきた。剣の柄から手を放し、公孫勝は跳び退った。部下のひとりが、ぶつかるようにしてその男を剣で貫いた。
守りを固められる前に、公孫勝は奥へ奥へと駆け抜けていきます。
二人いた。そして奥にもう二人。
奥の二人のうちのひとりは、腰を下ろしている。それだけを見てとり、公孫勝は打ちかかってきたひとりを剣であしらい、位置を入れ替えた。そこには部下がいるはずだ。その男の方はもう見ず、もうひとりも無視した。
打ちかかろうとした時には、もう別の部下が斬りつけていた。
そうして次々に奥へと進んでいき、いよいよ青蓮寺の頭領、袁明のもとへたどり着きます。
袁明には、つねに従者として「洪清」という者がピタリとついています。体術を極めた相当厄介なボディガードですが、このときはいませんでした。
というのも、致死軍は、以前より洪清が3日に1度だけ、深夜に袁明のもとを離れて外食することを捕捉していたのです。離れ離れになった瞬間、両者にそれぞれ奇襲をかけたのでした。それが原因となり、袁明は人生の幕を降ろされます。
公孫勝の、袁明暗殺のシーンも手に汗を握るものを感じますが、洪清と1体1で決闘した
アニメなどにも出てくるでしょう?
老人で普段は力を見せないのに、いざってときには超人のごとく、怒涛の攻撃をしかけてくる強キャラ。洪清がまさにそうです。
この洪清と燕青にも、全身の血管が熱くなるほどの戦いが待っています。次回の記事にて書くつもりです。
次回は...
ということで、次回は燕青 vs 洪清を予定しています。
小説の、こうした戦いのシーンを振り返ることがどれほど需要があるのかはわかりませんが、なにより書いているわたしが楽しいです。
それに、わたしの大好きなブログ「読書生活」でも、似たような書き方の記事がたくさんあります。たいへん興奮する内容です。Yamaさん(@Yama_Mikasayama)、また書いてください。
そんなところで今回はこのへんで。
ではでは。
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