4月になりましたね。
会社員の部署異動に、学生の入学など。1年の中で、人の動きがもっとも活発になる時期です。
今回は、音楽を聴いていて思ったことについて書きました。
願っていた景色
今のあなたは、願った姿になっているでしょうか。
やりたかった仕事にありつけたか。行きたかった学校に入学できたか。
わくわくする景色が目の前に広がっているなら、幸先がいいですね。
わたしは今年で26歳になります。
これまで生きてきた中で、願ったとおりの自分になれた試しはほとんどありませんでした。
2度の受験
受験をやりきり、第一志望の門をくぐった学生はどれくらいいるのでしょうか。
わたしは高校受験と大学受験、どちらも失敗しています。
もっと勉強しておけばよかった、といった後悔はありません。
そう思えるくらいは勉強しましたが、最後になって気が抜けてしまったのが原因です。
「最後のツメが甘い」。小学1年生のころから、担任の先生に言われてきました。
行きたい学校には行けず、学びたかった分野も学べませんでした。
願ったようにはいかないのだなぁって、このとき強く思いました。
ボロボロの就職活動
大学生のころ、就職活動をしました。受験で失敗しているので当然意気込んでいます。
思い描いたのは、ピシッとしたスーツに身を包んだ、仕事をテキパキこなしている自分の姿です。
もちろん就職活動は、誰よりも早くスタートしました。
スタートこそ華麗だったのものの、終りを迎えるまで1年かかりました。
数年前から売り手市場です。「なんでこいつが?」という友人が続々と内定を勝ち取っていきます。
その横で、わたしだけが1人取り残されていました。
しばらくすると、頭が勝手に生きる理由を考え始めます。苦しいので、生きなくてもよい理由を探し始めるのです。
毎日お昼から夕方まで寝ていました。
仮想自殺、とでも言いましょうか。朝を迎えることが、拷問のはじまりのようにすら思えていました。
周囲の助けを借りて、そんな中でもなんとか内定をもらいました。当然のことながら、当初思い描いていた自分像は粉々です。
受験につづき、就職活動も願ったとおりにはなりませんでした。
うつ病の手前
社会人1年目。まったく縁のない建設業界に飛び込みました。仕事は工事現場の現場監督です。つねに人手不足ですね。
関係業者や職人とのやり取りは、非常にストレスフルでした。多くの人とのコミュニケーションは、わたしの大の苦手分野です。
性格的にはまったく向いていません。
そうわかっていながらも、会社で一番信頼されている上司のもとだったこともあって、やる気に満ちて働いていました。
努力はしましたが、働いて1年後に身体を壊しました。そのあと半年間の休職です。
建物完成まではやり抜きたかったのですが、願ったとおりにはなりませんでした。
今みている景色
2度の受験失敗、就職活動で薄い自殺願望、仕事でうつ病一歩手前。
もちろん、もっとうまくいっていない人もいるのは知っています。けれど、願ったとおりにいかないことに、いささか腹が立つのも事実です。
たいていは自分の努力不足だったり、判断の誤り原因です。だから、誰かのせいにはしていないつもりです。
今のわたしは、過去の自分が一瞬たりとも想像すらできなかった姿になりました。
ここまで読んでくれて、きっと暗い内容なのだなと思われたことでしょう。
けれど、今これを書いているわたしは、そうたいして憂うつな気分ではありません。
願ったことと 今みている景色の違いを 受け止めて
『HEROES』_GLAY
中学生のころ、友人の勧めでGLAYを聴くようになりました。
それからしばらく間があいて、久々に新曲を聴いてみました。上の引用は、心に刺さったフレーズです。
♢
今のあなたは、過去に願った姿ですか?
大事なのは、願ったとおりの姿かどうかではなく、今の姿を受け止めることができるかどうかだと思います。
わたしはまったくの別人になりましたが、不思議と後悔はしていません。