伊坂幸太郎『ホワイトラビット』を読みました。
立てこもり事件の話なんだけど、ユーモアのある展開でした。
ベッドの下から死体が出てきて驚く立てこもり犯。
たまたま隣の家に入ったせいで事件に巻き込まれる泥棒。
過去に犯した罪を隠して捜査を取り仕切る警察。
視点がたびたび入れ替わって、だんだんとそれぞれの思惑が浮かび上がっていく。
白兎事件は大きなラビットホールで、作者のナレーションとともに穴の奥深くへ落ちていく。
なかなか読み応えのある小説でした。
伊坂幸太郎の作品はこれで2冊目。前回は『砂漠』を読みました。こちらは青春物語だったのでテイストが違いますが、この人はエンターテイメント性のある文章が得意なのかな。
『ラビットホール』は2日かけて読みました。読み終えたいま、頭がぐわんぐわんします。うさぎの穴に落ちて、ガッタンゴットンと頭を打ち付けて。ようやく元の世界に戻ってきた感じ。
複雑かつ精巧に作られたストーリーでした。
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