『輪廻転生を信じると人生が変わる』を読みました。
著者の山川紘矢さんは、パウロ・コエーリョの『アルケミスト』の翻訳者です。
5年くらいまえにその本を読んでいたので、あぁこの人なんだと思って手に取りました。
感想
タイトルからもわかるとおり、スピリチュアル寄りの本です。読み終わりましたが(実は今回が3度目)、やっぱりよくわかりませんでした。
だって天使と交信するだとかいわれても、ふーんとしか思えないんですもの。
自分ごとにならない限り、このタイプの話は理解できません。
けれど、そんな自分でも「ほほぅ」と思える箇所がありました。
下にいくつか書きます。
科学的な神
神とはなにかという話のなかで、神はありとあらゆるもの、存在するものは全部神だ、と話しています。
次の内容は、個人的にはなるほどと思いました。
何もかもが神からできています。つまり、すべては原子からできています。原子の核は用紙や中性子からなっていて、周りを電子が回っています。その電子を動かしているエネルギーが神、と理解してもいいと思います。
電子を動かしているエネルギーが神だという解釈は、なかなか科学的です。
昔から、人々は「なんで?」「どうして?」という疑問を持ち、その度に科学が発展していきました。
以前なら雷は神の怒りだなんて解釈されていたものが、今では誰もそんなの信じません。雷が空気中で起きる静電気だということを、みんな知っているからです。
同じように、「電子はどうして原子核の周りを回っているのか?」というのは、さてどうしてなのでしょう。
雷とは違って目に見えないレベルなので、疑問に感じる頻度も少ないですが……聞かれてみると、どうしてなのかわかりません。
でもきっと理由があるでしょうが、現在の科学ではその解明に至っていないのだと思います。
スピリチュアルはただの自動車
すべては大丈夫、成るようになっている、というのが山川さんの主張です。
「じゃあ戦争はいいのか」と思ったのですが、書かれていませんけれどきっと人類にとって学ぶ機会になっているから大丈夫、という理屈になるのだと思います。
良いか悪いかというより、どう解釈するのかってだけですね。
けっきょくのところ、スピリチュアルな話というのは自動車みたいなものだと感じました。
その自動車が、人生という道を進むのにあなたが運転しやすいものなら信じたり利用できたりするでしょうけれど、そうじゃない人にとっては利用価値ナシ、ということになりますね。
山川さんのことを、僕は羨ましく思います。ぴったりな自動車を手に入れたわけですから。
僕も、人生をすすめるのに役立つ自動車がほしいです。