幡野広志さんの写真集を読みました。
後半は息子さんの写真が載っています。生まれた瞬間の写真から、そのあとの育ちの過程まで。
現在も撮り続けているのだろうと思います。
子供にたいする親の愛情。また幡野さんの自身の、生と死にたいする気持ちの揺れ。そういったことがこの写真集からは感じられました。
写真の下に、えんぴつで幡野さんのコメントが書かれていて、それもまた感情がこもっていて心に来るものがありました。
ぼくはいま幸せだ。もしも人生をやり直せるとしても、またおなじ人生がいい。おなじことをして、おなじ人と出会い、おなじ人の幸せを願いたい。
(あとがきより)
幡野さんは1983年生まれ。僕の9つ年上です。
たった9つ年上の人が、こんな感情を抱いていることに驚きました。
僕はいま、生きることに揺れ動く日々を過ごしています。いまといっても、社会人になったあたりにはすでにそうなってた。
生きていることって、あたりまえのことなんだろうか。いろんな角度から、そう思うようになりました。
写真集、とりわけ幡野さんのこの写真集みたいに、子供の見せられるとなんかこう……考えることがありますね。人の誕生、ある人物の一生がスタートした瞬間ですから。そこに自身を重ねあわせ、命について考える。
生きている事実から一歩引いてみると、そこから見えてくること、感じることがあります。
いい写真集だと感じました。