夜に散歩していたら、近所の公園で声がした。
横を通り過ぎるころ、10人くらいの大学生らしき男子たちがサッカーをしているのが見えた。
街頭もあまり届いていない薄暗い場所で、たのしそうに遊んでいた。
たまに大きな声を出していて、近所迷惑にもなりそうだったから少しどうかとも感じたけれど、なんかいいなぁ、いいなぁ、なんて思った。
彼らにとっては思い出になるだろう瞬間を、通行人の僕もほんの数秒だけ共有させてもらた。
時間を共有すること。
これはとても幸せなことだと思う。
共有する相手はモノでも動物でもいいが、できれば人であってほしい。人間同士だとケンカをしたりもするが、喜び合ったり愛し合ったりすることができる。
トム・ハンクス主演の映画『キャスト・アウェイ』を見た。
飛行機事故で無人島に1人流れ着いたチャック・ノーランドが、同じくどこかからか流されてきたバレーボールを拾う。それに顔を描き、ウィルソンという名前をつけて話しかけるシーンがある。
人は1人では生きていけない。心を通わせる相手がいないと生きていけないし、人間は人間同士で時間を共有したがる生き物なのかもしれない。
時間を共有するには、互いに生きている必要がある。
逆に、互いが生きていないと時間を共有することもできない。喜び合ったり、愛し合ったりもできない。
ふと、こんな図をイメージした。ずーっと続くうちの、いま。
こうやって考えると、とても不思議な感じがしてくる。過去には存在していなかったし、寿命が来た先の未来にも存在しない。前世や来世という考えもあるけれど、少なくとも” この自分 ”としてはいまだけにしか存在しない。
喜び合ったり愛し合ったりするのは、生きている「いま」しかできないこと。
そういうのを、大切にしたいと思いました。
永遠を このフィーリングを
ずっと忘れないでいよう
『今を生きて』/ASIAN KUNG-FU GENERATION
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