つらくなって、ノートの見開き1ページにびっしりと気持ちを書き連ねた。
そういうことがまだふつうにある。
そうして窓を開けた。網戸もあけた。
外から静かな風が流れてくる。どこか遠くで車のエンジン音がした。少ししてから音が遠くなって消えた。
満月になってから数日たつ。月の右側が欠けていた。
はじめは雲で隠れているのかと思ったけれど、調べたらそういうわけでもないと知った。全体的に雲がうっすらかぶっていたけれど、窓の正面に見える月はきれいだった。
たのしいことは、期待となって膨らんだりする。
でもその期待がかなわないと知ったり、あるいは行く末が怪しくなってくると、とたんにガッカリしてしまう。まるで、はじめからそんなものはなかったのだという気分になる。
そういう気持ちの上がり下がりを極限までなくしてしまいましょう、というのが仏教なのかなって思った。
諸行無常。つねに移り変わる。
1年後はおろか、1ヶ月後すら想像がつかない。
イメージできるとしても、それはあんまりありがたい状況ではないイメージしか思い浮かばない。
もっと明るいイメージを持ちたいけれど、もうだめなんじゃないか、という気持ちがいまは強く出ている分、どうして引っ張られてしまうな。
これはただの日記。
このあとどんなに良いことを書いたとしても、言ったとしても、これを書いている今の僕の心境は、こういう状態だ。
それがちっぽけな自分の有り様です。