夜、カフェに来て食事をした。
ハンバーガーが美味しいお店。ジューシーな肉にわさび醤油が効いていた。
近くの席がガールズトークで盛り上がっていた。あんまりチラチラ見るのは良くないと思いつつ、見てしまう。なんとなく、みんなかわいいように思える。僕は31歳になった。結婚して子供をつくりたいという無意識の心の働きだろうか。あるいは新天地で新しい仕事を始めたことによる、単なる気分の高まりか。いずれにしても、異性に対してすごく敏感というか、今までとなんか違う感じになっている。
ガールズトークが気になりながら、すでに2時間くらい読書に没頭している。恩田陸『Q&A』。この小説、すごくおもしろい。まだ読んでいる途中だけど、ガッツリ読み進めたくなるストーリー。
舞台はとあるショッピングモールで、客が一斉に外へ避難するところから始まる。この本の大きな読みどころは、なぜ客が建物から逃げ出すように出てきたかがまったく不明なところだ。
大勢いた客の一人一人は、みんなが走り出したから自分の逃げたのだと証言する。でも肝心の「最初に何があったのか」それを知る人物がどこにもいない。火災や毒ガスなどの事故、あるいは事件性が疑われる証拠も何一つ見当たらない。
本を読みながら、この物語はどのようにして最終ページへ辿り着くのか、とても気になりながら読んでいる。
今日はほとんどを家で過ごした。昼前にスーパーで買い物をしたあと、外は暑すぎるのでクーラーをつけてゲームをしていた。でも大学生のときみたいに連続3時間もできない。疲れてしまう。楽しかったことが楽しくなくなり、楽しさが持続しなくなる。これが歳をとるというやつなのか。
家を出て、カフェという非日常の場にいるほうがリラックスできるのは不思議だ。
きっとリラックスには少なくとも2種類あると思う。家という完全な自分の住処にいるときのものとか、非日常空間の中にある自分だけの空間(座席とか個室トイレとか)にいるときのものとか。
おかげで今とても充実した感情になっている。
そろそろ22時になる。店も閉店するし、いつも寝ているのもこの時間だ。車の運転に気をつけて帰ろうと思う。
ハンバーガー、おいしかった。